text:chomonju:s_chomonju227
古今著聞集 和歌第六
227 住江に御幸なるべしとて神主修理を加へけるに・・・
校訂本文
住江(すみのゑ)1)に御幸2)なるべしとて、神主、修理を加へけるに、大略みな新造になしたりければ、昔より書き付けおける人々の詩歌、みな跡形(あとかた)なくなりにたるを見て、誰(たれ)か詠みたりけん、柱に書き付け侍りける、
書き付くる跡は千年(ちとせ)もなかりけり忘れずしのぶ人はあれども
翻刻
この御哥とも後撰に入たり此ためしを思食しけるにこそ住 江に御幸なるへしとて神主修理をくはへけるに大略 みな新造になしたりけれは昔よりかきつけをける人々 の詩哥みなあとかたなくなりにたるをみてたれかよ みたりけんはしらにかきつけ侍ける かきつくる跡は千とせもなかりけり忘れすしのふ人はあれとも/s157r
text/chomonju/s_chomonju227.txt · 最終更新: 2020/03/21 12:22 by Satoshi Nakagawa