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text:chomonju:s_chomonju310

古今著聞集 孝行恩愛第十

310 法源房当道の秘事口伝故実残ることなく書きて・・・

校訂本文

法源房1)、当道の秘事・口伝・故実、残ることなく書きて、「二女尾張内侍2)に授く」とて、奥にかくぞ書き付け侍りける。

  忘るなよわが四つの緒は夜の鶴子の道にこそ3)音(ね)をば惜しまね

是以後抄入之4)

翻刻

法源房当道の秘事口伝故実のこる事なく書て二女
尾張内侍にさつくとておくにかくそ書つけ侍ける
 忘なよわか四の緒はよるの鶴子の道にしそねをはおしまね
 (是以後抄入之)/s213l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/213

1)
藤原孝時。ただし、藤原孝道の誤り。
2)
孝道の女。
3)
「こそ」は底本「しそ」。諸本により訂正。
4)
これ以後の説話は抄入であることの注記。
text/chomonju/s_chomonju310.txt · 最終更新: 2020/04/16 18:06 by Satoshi Nakagawa