text:sesuisho:n_sesuisho4-071
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— | text:sesuisho:n_sesuisho4-071 [2022/01/09 18:49] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa | ||
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+ | [[index.html|醒睡笑]] 巻4 そでない合点 | ||
+ | ====== 29 法華宗の寺に使はるる小者飯米を買うて来たり・・・ ====== | ||
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+ | ===== 校訂本文 ===== | ||
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+ | [[n_sesuisho4-070|<< | ||
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+ | 法華宗((日蓮宗))の寺に使はるる小者、飯米(はんまい)を買うて来たり。搗(つ)き白め、非時(ひじ)を調へて、坊主には参らせず、おのれ一人食ひけるが、物語するやう、「この米を持ちて来る途中にて、ある者念仏を申しかけて候ふまま、気味が悪かりつれど、是非もなく飯にしたり」と。坊主、聞きもあへず、「その米をば持ちて堀へ捨てよ。また、おのれは早く下しを飲みて、念仏の腹に無きやうにせよ」と。教へのごとく下しを飲む。 | ||
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+ | 明朝問ふ、「何と下りたるや」。小者、「なかなか、はや『南無阿弥陀』までは下り、今一字下りかねてや、腹中(ふくちう)がぶつぶつといふ」と。 | ||
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+ | [[n_sesuisho4-070|<< | ||
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+ | ===== 翻刻 ===== | ||
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+ | 一 法花宗の寺につかはるる小者飯米(はんまい)をかうて/n4-46l | ||
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+ | 来りつきしろめ非時(ひじ)を調(ととのへ)て坊主(ほうす)には参ら | ||
+ | せすをのれひとりくひけるか物語するやう | ||
+ | 此米を持(もち)て来る途中(とちゅう)にてある者念仏 | ||
+ | を申かけて候まま気味(きみ)がわろかりつれと是(ぜ) | ||
+ | 非(ひ)もなく飯にしたりと坊主聞(きき)もあへす其 | ||
+ | 米をはもちて堀へすてよ又をのれははやく | ||
+ | くたしをのみて念仏の腹(はら)になきやうに | ||
+ | せよとをしへのことくくたしをのむ明朝とふ | ||
+ | なにとくたりたるや小者中々はやなむあみ/n4-47r | ||
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+ | だまではくだり今一字くたりかねてや腹中(ふくちう)か | ||
+ | ぶつぶつといふと/n4-47l | ||
text/sesuisho/n_sesuisho4-071.txt · 最終更新: 2022/01/09 18:49 by Satoshi Nakagawa